1.緑茶の標準味用語
・採用できた緑茶の標準味用語は20種であった。5食品の中ではいちばん少なかった。
・基本味で採用されたのは4種で、塩味だけが採用されなかった。
・うま味と旨味の両方が採用されているが、清酒でも同じであった。
・香味が採用されて風味は採用されなかった。風味が採用されなかった唯一の例である。
・葉傷み味やむれ味は、原料や製造工程の欠陥を指摘した味用語である。
2.緑茶で採集した味用語
・収集した資料は、異なり著者で40点(のべ54点)であった。
・採集できた味用語は、異なりで167種(のべ402種)であった(数値確認)。
・代表的資料に掲載されている味用語は27種で、このうち8種が標準味用語として採用された。
3.緑茶の官能評価用語と標準味用語
緑茶の官能評価では、国とか県の研究機関が主催する審査会が主要な役割を果たしている。審査用語は公表されており、適宜改良されている。標準味用語は、改良する際の参考資料となる。
なお、葉傷み味やむれ味など欠陥を指摘する評価用語は、自社の工場管理には重要であるが、品評会・鑑評会の評価用語にすると特徴ある製品を過小評価する懸念がある。
4.味の一覧表から緑茶の標準味用語
味の一覧表に掲載されるのは、リストのうち基本味名、規範味名、慣用味名である。緑茶の標準味用語のうち、味の一覧表に掲載されている味名は、11種あった。逆にいうと、掲載されていない味用語すなわち特有味名と特有味語は、9種である。
5.調査方法の補足
<調査方法の共通事項は、本欄「取り組みの概要」のページにあります。>
代表的資料は、全国茶品評会における「普通煎茶」のの審査基準である。評価基準だけでなく、チェック項目も採集した。
(2022年8月作成)